第5位 ZR-V e:HEV (336〜445万円)
①加速性能「8」・・・HEVのAWD同士で比較してハリアー(1750kg)より100kg以上も軽い(1610kg)。2.5Lと2Lのエンジンサイズの違いもあるが、ホンダs:HEVは低速域ではシリーズHEVなので、モーター出力が大きい。ホンダのボデーや電動技術の軽量化技術が、運動性能が弱点のミドルSUVとしては都合が良いようだ。
②燃費「6」・・・AWDでモード燃費が21.7km/Lなので、トヨタの同クラスSUVに全く負けていない。コンパクトカー同士ではトヨタ勢が燃費で圧倒するが、ミドルクラスでは、ホンダのHEVの技術力が優れているように思える。HEVはどれも同じという時代から、個性的設計で選んでHEVを買う時代へと変わりつつある。
③入門者「8」・・・ちょっとだけマセラティを意識したような優雅なエクステリアは、街中で見かけると十分な存在感がある。高齢者ばかりのカーメディアの人々にとっては、個人個人の過去の輸入車経験もあってか、ZR-Vの存在感に対して「絶賛の嵐」にはなってない。しかしユーザー目線では、アメリカンドリームのスーパーヒーロー・ホンダがこのレベルのSUVを仕立ててきたら、もはやメルセデスもBMWも不要だろうと思う。
④玄人志向「7」・・・精鋭揃いのミドルSUVの中でもZR-Vは最後発モデルであり、トヨタの「燃費」とMAZDAの「デザイン」「乗り味」をパラメータ化して、全方位のライバル車に互角以上に競えるクルマにまとめている。シビック、CR-V、アコードの主力3車種がなかなかハマらない日本市場向けに、乗りやすいSUVスペシャルティカーとして仕立てたことで、ホンダe:HEVのポテンシャルを認めさせることに成功した。
⑤QOL「9」・・・直近の10年くらい激戦を繰り広げてきた日本メーカーのミドルSUVは、特に内装の良さと乗り心地の良さが際立つ。どのメーカーも上位グレードだと乗り出し500万円ほどになるが、もうカーライフでこれ以上は望まなくていいという気分になる。カーライフの頂点(上がりのクルマ)として納得できるクルマが500万円はそんなに高くはない。
合計38