第4位 クラウンスポーツ Z・HEV (590万円)
①加速性能「7」・・・ハリアー用の2.5L・THSのエンジン出力を186psまで上げて、トレッド&ホイールベースを広げて、235mmの21インチタイヤを標準装備しただけだが、加速性能はハッキリと上昇し、回転半径もMAZDA車(CX-60、CX-5)と同程度の5.4mまで縮めている(ハリアーAWDは5.7m)。
②燃費「6」・・・車重1810kgにも関わらず、21.3km/Lは驚異的と言える。ZR-V比較では200kgも重いのだけど、トヨタTHSの燃費性能の余力で補っている。北米向け自然吸気だと201ps / 6600rpmaまで回す2.5Lエンジン(レクサスNXなど)を、HEV用としては最大の186psに調節している。まだまだ不満なトヨタは、これを1.5L直4ターボの次世代エンジンに置き換える構想のようだ。
③入門者「10」・・・資金力は十分にあるけど、気に入ったクルマが無くて保有してこなかった人々が、かなり食いついたようだ。ある程度の社会経験があるならば、トヨタが信頼感・安心感で顧客を集めてきたことも知っている。そんなトヨタがこれだけセクシーなクルマを作ったのだから買ってしまえ!!って感じだろうか。リセールも期待できるしリスクが限りなく低い。
④玄人志向「7」・・・ハリアーより車高が低くて、車幅はワイドになっている。決して大きくない車体に1810kgの車重があり、そのパッケージングは欧州ブランドの高級車そのものである。ポルシェ、ジャガー、マセラティを意図的にイメージさせることが、欧州市場に自慢のTHSの素晴らしさを届ける手段だと考えたのだろう。トヨタの中ではやはり例外的な存在である。
⑤QOL「9」・・・プリウスと同時期に開発されていることから、どんなシチュエーションでも堂々と乗って行けるステータスを意識したクルマをトヨタブランドで実現させるミッションだったのだろう。縦置き&セダン時代のクラウンはHEV化に苦心した。クラウンの横置き化への不満も燻る中で、クラウンスポーツはかなり優秀なソリューションだと言える。
合計39