輸入ブランドの生命線
ドイツメーカー車においても、「MINI」が輸入車販売1位の座に上り詰める原動力となったのが、先代モデルでの「クロスオーバー」(現行では「カントリーマン」)の大ヒットだった。さらに2位はVWゴルフだが、3位にはVW・T-Crossが食い込んでいる。他のブランドでもBMWはX1、X2、メルセデスはGLA、GLB、アウディはQ2、Q3と複数のモデルを置いて、コンパクトSUVで多くのユーザーのニーズに応えている。
プレミアムブランドにおいてはコンパクトSUVは、利益率が低いのでBWV化の進行具合を見て一部モデルでは廃止が囁かれているが、欧州各国や日本でディーラー網を維持するためにも、廃止されてもすぐに代替モデルが用意されると思われる。テスラ、BYD、ヒョンデが定着で苦しんでいるが、コンパクトSUVをユーザーにしっかり売り込むだけの最低限のブランド力が備わっていないと日本市場への参入は難しいように思う。
富裕層御用達
コンパクトSUVといえども、日本メーカーでオートエアコン、アルミホイールが装備される中間グレードの乗り出しは300〜400万円、輸入車だと400〜500万円くらいが相場になっている。中古車市場ではミドルSUVの良いコンディションのものがいくらでも選べてお釣りがくる価格帯である。最新のコンパクトSUVを新車で購入するユーザーには、かなりの割合で富裕層が含まれていると思われる。
VWだとゴルフ5、6、7世代のTSI、GTIは路上で運転が荒いケースが見られるが、比較的に新しいT-Cross、T-ROCの運転はとても穏やかなことが多い。懐が潤っていて、心に余裕がある人々に支持されるコンパクトSUVは、絶対的な販売台数こそ多くはないが、ディーラーからは「金持ち客を逃さないためのラインナップ」として強く求められているのだろう。