日独の頂上決戦
日本市場で対峙するT-ROC・RとLBX・MORIZO・RRは、前者が欧州のアウトバーン&グランドツアラーを意図した「ファーストカー」候補に対して、後者はサーキットを使うユーザーを意識した「セカンドカー」としての需要を見込んでいる。レクサスRXとLBX・MORIZO・RRの2台所有は、初期費用こそかかるもののリセールは期待できそうで、2台分の維持費こそかかるが、MAZDAのCX-60とロードスターの2台持ちと比べてもお得かもしれない。
MT車などわざわざ乗りたくないという人が大多数なので、結局のところクルマは1台でいい。各ブランドがデザインで優れるステランティスや、フルハイブリッドを持つルノーに対して、VWの強みは「アウトバーンの民主化」を実現した高速道路での巡航性能である。日本で売れているのはT-Crossだが、VWの真髄は欧州ナンバー1SUVの実績が示すようにT-ROCにあると言える。グランドツアラー性能はHEV全盛の日本車が露呈する弱点でもある。
次期T-ROCの概要
日本市場では2026年は初代T-ROCが継続し、2027年に二代目に移行する予定がインポーターから発表されている。二代目ではディーゼルが廃止され、48Vの1.5Lターボ(116ps、150ps)、2.0Lターボ(204ps)と、フルハイブリッドの1.5L(136ps、170ps)の5種類が発表されていて、噂によると「R」には前述のように2.5L直5ターボ(400ps級)が使われるらしい。VWではBEVとICEはシャシーが別となっていて、車名だけ共通の「ID.T-ROC」になるという報道もある。
二代目T-ROCのユニット展開は、BEV分離方針なども含めMAZDAの方針に酷似している。欧州コンパクトSUVの頂点に立つT-ROCを狙って、二代目CX-30(2029年頃?)が大胆にFMCで登場するかもしれない。5代目ゴルフとの勝負が欧州の話題をさらった初代アクセラ以来の檜舞台に登場すべく、2.5LスカイZエンジンに、48V、フルハイブリッド、ターボで武装した次期CX-30の姿は多くのMAZDAファンは想像している。