MAZDAはオシャレ?
ちょっと煽りすぎかもしれないけど、クルマ好きは後席が使えるコンパクトSUVは選ばないだろう。個人的な価値観に過ぎないのは重々承知だが、SUVのバリエーションが増えて一般化する中で、後席を捨てているコンパクトSUVを敢えて選択する方が、オシャレで魅力的なカーライフになりそうな機運が高まっている。ここ数年で細身のメンズパンツが消滅しているファッショントレンドみないなものかもしれないが、同価格のレクサスUXよりレクサスLBXが売れているのも納得だ。
後から出てきたCX-30に対してCX-3が日本市場の販売比率で互角だったのも、このトレンドを示している。またカローラクロスやクロストレックがベース車のカローラ、インプレッサを大きく上回る販売比率なのに対して、先代アクセラのシェアを分け合ったベース車MAZDA3と比較してCX-30のシェアはMAZDA3を下回る。カローラやインプレッサはブランドヒエラルキーを重視して下位モデルらしい平凡なデザインが採用されているが、MAZDA3はブランドのアイコンになりうる傑作デザインなので指名買いを得てしまうという理由もあるだろうが。
CX-3の意義
MAZDA幹部のインタビューからも、CX-30はCX-5の商品力を目立たせる戦略的ラインナップであることが強調されている。CX-30とほとんど変わらない価格設定ながら、圧倒的な実用性を備えるミドルSUVのCX-5は購入するユーザーの顧客満足度を大きく上げる効果があると分析している。さらにCX-30デビュー当初(2019年)には、CX-3が200万円を下回る価格で販売されていて、販売当初から「カニバリ」の被害モデルとなった。
欧州市場を重視するMAZDAにとって2015年のCX-3導入は不可欠だった。欧州の中心となる自動車先進4カ国(ドイツ、イギリス、フランス、イタリア)のうち、Dセグ以上の上級モデルの販売が期待できるのはドイツだけで、他の3カ国は世界文化遺産に登録されるような中世の細かい区割りが残る人口集積都市が主体だ。昔のCセグ、現在のBセグ、いわゆる5ナンバーサイズが現在でも主力になる。欧州COTYもフィアット500のようなマイクロカーの受賞が多い。