Bセグにハイテクエンジン
エンジン技術が高い日本メーカー、BMW、ポルシェ、アルファロメオ(フィアット)、フォードが採用している可変バルブ機構は、アルファロメオと三菱が1980年代中頃に導入し、1989年登場のインテグラでVテックとして世界を席巻した。90年代に入り、日産、トヨタの上級モデルやBMWのバルブトロニックとして広まった。MAZDAはフォード陣営の小型車部門の開発担当だったこともあり、Bセグの2代目デミオ(2004年)にS-VTが組み込まれた。
その技術を受け継いだ3代目デミオがWCOTYを受賞し、デミオの兄弟車である4代目フォード・フィエスタ(ドイツ生産)は、MAZDAと分離後の2014年より1L直3エコブーストに可変バルブタイミングを組み込んだエンジンを投入し欧州市場を席巻した。このユニットは同時期のVWグループやフィアットの小型エンジンを凌駕し、国際エンジンアワードの小型エンジン部門を連覇した。
電動化は規定路線
MAZDAは欧州市場での成功を意図して、Bセグで先行する商品開発を行なってきた。しかし欧州市場の性急なEVシフトを受けて、MAZDA2、CX-3、ロードスターの次期型モデルはBEVもしくはREEV(レンジエクステンダーEV)での開発になると発表されている。MAZDA2HEV(ヤリスOEM)が2万5千ポンド(約500万円)、HEVのカローラスポーツやMAZDAロードスターが3万ポンド(約600万円)で販売される欧州市場を前提に開発されるのだから、いよいよ日本市場では価格面がネックになって販売が難しくなりそうだ。
広島、防府の工場で欧州向け500万円〜のモデルが、アメリカ(アラバマ州)と中国でそれぞれ現地向けモデルが生産される。現在の日本市場でのMAZDA2(155万円〜)、CX-3(270万円〜)、ロードスター(290万円〜)価格帯で販売を継続するには、メキシコ、タイでノックダウン生産を行い、南米や東南アジア向けのモデルを日本でも併売するしかない。しかし現状でMAZDA2とフレアワゴン(スペーシアOEM)が全く同じ価格帯で、今後は軽の規格が変わり排気量が増えればさらなる価格上昇は不可避で、逆転現象が起きてくる。