同じ方向性
オーラとゴルフで迷う人。いうまでもなく上質なドライビングの時間を楽しみたい人だろう。他の価値観が優先されると、この2台へはまずたどり着かない。「荷物積みたい」とか「車中泊したい」とかクルマに求めるものは色々あるだろうけど、それらを全て包摂し続ければクルマはどんどん「つまらない」ものになる。文化破壊者の水野和敏氏は、あらゆる背反しそうな要素でも「良いクルマ」を作れば両立させることができると言った。最速を目指せば、自然と乗り心地も良くなるという名言・迷言を残した。果たしてGT-Rは世界の高級リムジンを超える乗り心地を獲得しただろうか!?
オンリー
「大は小を兼ねる」の価値観のまま、ハイパワー、荷物積載、車中泊、最低地上高、悪路走破性などのパラメータをことごとくMAXにしていくと、ランクルにでもたどり着くだろう。しかし道路がしっかりと整備されている日本ではオーバースペックでナンセンスでもある。一義的に善悪を語るつもりは毛頭ないけども、オーラとゴルフの二択にたどり着いた人は、おそらくカーライフの豊かさを他の人よりも深いレベルで認識できているのだろう。それぞれ日本、ドイツを技術面で牽引するトップメーカー同士が、次世代の中国市場の覇権をかけて「豊かなクルマ」を作っている。「無駄なものを排除」という方向性のシンクロ。