いろいろと事情が・・・
アメリカではもっと大きなサイズで排気量も大きいものが好まれるので、ゴルフGTIのサイズとスペックでは、それほど強気の価格設定はできない。しかもVWはちょっと前に「とある件」でアメリカ政府からこっぴどく叱られていて市場での信頼回復が急務だ。エンジンの問題もあって、現行の8代目ゴルフは北米市場では「GTI」と「R」のみの展開になっている。贅沢な話だが「GTI」がボトムグレードで客寄せパンダの「29,545米ドル」という設定になっている。上級モデルの「R」は「43,645米ドル」で程よい価格差だけども、エンジンは「245ps」と「315ps」の差でしかなく、大きな違いはFWDとAWDの違いだろうか。とにかくドイツ車はAWDになると価格が跳ね上がる。日立などにライセンス料が発生するらしい。
変わらぬ欧州クオリティ
Aセグのアバルト595が145ps、BセグのミニクーパーSが192ps、そしてCセグのゴルフGTIが245ps。いずれもFFなのがミソで、ハンドリングやアクセルフィールを追求したいならオススメだ。小型車といえば日本のお家芸であり、わざわざ欧州車を選ぶのはナンセンスという人もいるだろうが、日本のFFを作ってきたMAZDA、ホンダ、スズキの「ハンドリング御三家」のスポーティなモデルと比べても遜色ない。厳密に言うと、ステアリング、アクセル、ブレーキなどの各所の最適化という意味では日本メーカーの質は高いのだけど、パワースライドしそうなFFをカウンター当てて御す感じのフィーリングは欧州車独特の味付けかもしれない。