日本メーカーのダメなところ
近年の日本メーカー全体に言えることだけど、A、B、Cセグのいわゆる「小型車」にはオーバースペック気味なエンジンを搭載するモデルを避ける傾向にある。理由は単純で、トヨタであってもDセグ以上の大型車の販売は極めて苦しい。小型車に高性能なユニットを搭載すれば、さらに大型車の販売を圧迫することになりかねない。見栄っ張りなだけの日本のおっさんには、スッカスカで利益率たっぷりのモデルを適当な価格で売っておきたい。小型車のためにエンジンのバリエーションを増やしたところで、収益性は悪化するし、欧州メーカー車のような味付けはできないし、そもそも国土交通省があまりいい顔しない。そういう意味ではGRヤリスはトップダウンで見事に殻を破ったと言える。
日本メーカーも復活を!!
リーマンショック前には、トヨタにもCセグに3.5LのV6を積んだブレイドマスターなるモデルが存在したが、当時はクラウンもマークXも十分に売れていた。ブレイドマスターは、ゴルフR32をコピーしたスペックだったわけだけど、リーマンショックで姿を消した。MAZDAのMSアクセラや三菱のギャランフォルティス・ラリーアートなども同時期に消滅した。Dセグ以上が日本以上に売れない欧州では、その後もVW、ルノー、プジョー、オペルなどが「ホットハッチ」を作り続けている。日本メーカーが上位モデルを食ってしまうことを理由に作らないわけだから、まあいいクルマに決まっている。