環境が全て!?
今後のエンジン車はデザイン上の大きなハンデを受けることを、かなり前から予想してエンジン車として生き残れるデザインを模索し、狙い通りにBEV勢のデザインをも跳ね返す素晴らしいエクステリアを連発しているのがMAZDAだ。見事に先が見通せている。何でだろう!?おそらくMAZDAの抱える危機感が他のメーカーよりも強烈だったのだろう。大手メーカーならまず倒産の心配はないだろうけど、リーマンショック後の2009年3月に高給取りのチーフデザイナー・ローレンス=ヴェン・デン・アッカーがMAZDAを辞めた。デザイン部にも衝撃が走ったらしい。会社の未来が見えなくなった時期に後任となった前田育男氏のその後の著書によると、当時はなんでもいいから希望が見えるものが欲しかったようだ。
偶然の一致
もしかしたら・・・藁をも掴む気持ちのまま、その2009年3月のジュネーブモーターショーで、時を同じくして日産から発表されたコンセプトカー「エッセンス」に、何らかのヒントを得てしまったのかもしれない。前任のヴァン・デン・アッカーのデザインテイストに見られる「日本文化の混同」に強く反発した前田さんだったが、実際にトップになってデザインテイストを発信する立場となるとオリジナリティを発揮するのは難しいと後述している。「エッセンス」の翌年に発表された「SHINARI」、さらに翌年の「TAKERI」はあまりにも短い期間に前任からの方向性を転換し、稀にみる完成度を誇っている。何らかの「叩き台」があったと考える方が自然かもしれない。元日産の水野和敏さんがMAZDAに敵意剥き出しの理由もコレか!?