小さなきっかけが全てを生んだ!?
順調なスタートときったMAZDAならぬ「MAEDA」デザインは、その後の10年ほどの期間を全力で走りきった。後ろめたさから逃れるためにだったのかもしれない。MAZDA3のスポーツバックデザインは、平凡でしかなかったCセグに新しい価値を与えた。このデザインならBEVにも簡単には負けないだろう。しかも「MAEDA」デザインはすでに証明している。ガソリン車であってもBEVに負けないため息が出るような美しいサルーンを作ることができると。
BEVかどうかは関係ない!?
「MAZDA3」は横置きFF車というフォーマットの限界を突き詰めた。ファミリアから続くMAZDAのCセグの系譜は、トヨタやフォルクスワーゲンも大いに真似してきた。シビックと共に世界のCセグの頂点を作ってきた「伝統」といえる。さらに明日なき経営難を生き抜いてきたMAZDAだからこそ、しっかりと未来を見据えていて、EVシフトによる「デザイン面」でのエンジン車の衰退すら完全に見越していた。「MAZDA3」のデザインが全てを表している。さらに言ってしまえば、今後のマーケットにおいても、BEVでも縦置き直6でも実際のところそれほど関係ない。いつの時代もカッコいいクルマだけが生き残っていく。