2台目・キャデラックXT5(699万円)
比類なきSUV
相変わらずの左ハンドルのみ。主力市場は中国&北米なので仕方ない。欧州にもキャデラックはあるけど、ワンクラス下のXT4をディーゼルで販売しているだけ。生産拠点はアメリカ(テネシー州)と中国(上海)の2工場。上海ではコロナで生産がずっと止まってそうで日本向け供給は・・・と思いきや、日本仕様は3.6L自然吸気のみで全車アメリカ工場での生産らしい。SUVなんて日本市場にありふれていてジープチェロキーやレンジローバーイヴォークには特別な興味は湧かないけど、3.6LのV6自然吸気を横置きする豪快な北米設計こそがこのクルマの最大の魅力。
25年前の衝撃
やっぱりSUVといったらアメ車だ。モノコックボデーでオールラウンドな走破性を実現するロード・クリアランスを備えたクルマの最初は、縦置きだと1984年のジープ・ワゴニアで、横置きだと1997年のトヨタ・ハリアーらしい。いずれにしても北米市場で生まれたクルマ。初代ハリアーも3LのV6エンジンを横置きしていたけども、四半世紀が経過してその設計を忠実にコピーしているキャデラックに頭が下がる。初代ハリアーの与えたインパクトを北米の盟主が敬意を込めて作り続けるV6自然吸気が、日本でも正規販売されるのは素晴らしい。