予想外の展開
販売期間中にSUVブームが巻き起こったはずなのに、4代目CR-Vが大コケしたホンダはどう思っただろうか。ハイブリッドが設定されていたヴェゼルの爆売れで、ホンダ贔屓なユーザーを根こそぎ持っていったのだから仕方のないことではある。ボトムグレードのSUVが売れたホンダとは対照的に、フラッグシップに位置付けられた初代C○-5は、ディーゼル&SUVの相性の良さがウケて、日本を代表するSUVへと一気に駆け上がった。
「他社の真似はしない」がホンダの社是であり、M社と同じく欧州市場でも人気のホンダには、欧州向けディーゼルが存在していたのだけど、これを日本市場向けに投入しようとはしなかった。ホンダもトヨタも「日本はデフレでディーゼル嫌い」だと信じきっていた節がある。ホンダとしてはヴェゼルの想像を超える大ヒットがあり、無理にテコ入れする必要もなかったのだろう。当時の伊東社長も、日本市場では「軽自動車でトヨタをぶっ潰す」ことしか考えてなかったようだ。
ビッグ3の包囲網
C○-5もM社の歴代ヒットモデルと同じように、数年で消えていくと思われたが、気がつけば10年以上も日本のみならず世界中で支持され続けている。ついにトヨタも過剰な徹底マークを発動し、ハリアーとRAV4を日本サイズに仕立て直してC○-5の価格帯にゴリゴリに配置。さらにレクサスNXのフルモデルチェンジでトルコンAT&自然吸気を復活させ、C○-5ユーザーに直接揺さぶりをかける。極めつけは200万円前後に価格を抑えつつも同等のサイズに仕立てたカローラクロスの投入だろうか・・・完全に潰しに来ている。
ホンダや日産も「C○-5包囲網」に参画する。2代目ヴェゼルのデザインはC○-5に酷似していると話題になる。ホンダには気の毒だけど、現行のハリアーもC○-5の影響を全面的に受けているが、なぜかトヨタはこの手の批判に晒されにくい。メディア・コントロール部門(ヤフコメに書き込む部署)があるのかもしれない。2代目ヴェゼルからホンダの方針はかなり変わった印象だ。パワトレではなくボデー&デザインで勝負してきた。伊東さん→八郷さん→三部さんと社長交代が続き、ちょっとアグレッシブな動きが出たか!?