SUVの新しい定義
日産も世間が呆れるようなワイドショーな社長交代劇から方針が変わったのかもしれない。新型エクストレイルは新世代e-POWERという飛び道具以外は、C○-5の手法を露骨にナゾっている。これまで散々にM社にパクられる側だった日産が、初めて「やり返した」ってことだろうか。インフィニティがアン○ィニ、セフィーロがク○ノス、ムラーノがC○-7、デュアリスがC○-5、インフィニティ・エッセンス(2009)がM○ZDA靱(2010)などなど・・・パクるならばGT-Rだろ!!
新型エクストレイルは、フロントデザインはC○-5とは全くの別物だけど、ボンネットが強調されてやや個性的な形状となり、初代よりもさらに「清潔感」が増した2代目C○-5(現行)に方針を寄せている。2代目C○-5の登場はセンセーショナルだった。このクルマが「セダンよりフォーマルに使えるSUV」なる新ジャンルを定義した。初代&2代目のエクストレイルは「武骨さ」を主張するエクステリアが個性的だったけども、3代目(先代)で「無国籍・クラスレス」なエクステリアのまま長期間放置され、アイディアが定まって登場した?4代目(新型)では「フォーマル」スタイルとなった。
「フォーマル・HONDA」
ホンダにおいても2代目(現行)ヴェゼルが、M社風エクステリアで「フィーマル度」を一気に高めた。すでに昨年(2022年)から北米では販売がスタートしている新型CR-Vも、2代目ヴェゼルに準じたM社風デザインとなっている。ガンダムからのいきなりの方向展開で主力SUVが刷新された。つまるところは、デパート、ショッピングモール、テーマパーク、デートスポット、観光地、温泉旅館などの駐車スペースで、隣にテスラやM○ZDAが停まってもガッカリした気持ちになりにくいエクステリアに修正してきたわけだ。
SUVブームが始まってから10年が経過し、フォーマルの代表格だったセダンが「絶滅危惧車種」になっている。公用車もセダンからラージミニバンに次々と切り変わり、セダンの開発意欲が失われつつあるところに、運悪くSUVブームが重なった。東京医科歯科大病院のドクターカーもレクサスISからレクサスUXに代わった。今ではすっかり「パトカー」(クラウン、レガシィ)と「個人タクシー」(カムリ、MAZDA6)くらいしか、オーソドックスなセダンを見る機会がなくなった。ノーマルのスカイラインだと確実に高齢者。