MAZDA2の価値
1000万円以上のクルマなら、オーストラリア、カナダ、ベルギー、クロアチア、ブルガリアのような大手メーカー不在の国の会社でも手がけることができる。しかしMAZDA2のような日本市場で200万円を下回る価格で、世界的に評価が高いクルマを作れるメーカーは極めて限られた存在で、トヨタ、VW、ステランティス、ルノー日産、ホンダ、スズキといった、グローバル販売台数トップ10クラスのメーカーばかりだ。
10年くらい前まではMINI(BMW)も200万円ほどで販売されていた。しかしBMWの体力(グループ販売台数はMAZDAのちょい上)では、コスト管理は限界に達したようで、今では315万円〜の価格帯になっている。MAZDA2の最上級グレード「15スポルト+」が、228万円ほどに設定されている。発売12年目で、シャシーは18年目なので、ほとんど開発費の償却は済んでいるからこそギリギリ維持できる価格だと思われる。
MAZDA2以外も絶滅危惧種だらけ
軽自動車やインド製コンパクトSUVが好調で、フィットもスイフトも次はどうなるだろうか。国内生産は維持できるかも不透明だ。フィアット500、パンダ、トゥインゴなどMTの設定があるモデルはことごとく生産は終了し、ポロ、プジョー208、シトロエンC3、ルーテシアの4車種まで絞られてしまった。MTが残るのはヤリス、スイフト、MAZDA2のみ。トヨタ会長がゴリ押しするヤリスを嫌ってか、ホンダも日産も全く相手にしていない(負け戦はしない)。
軽自動車やコンパクトSUVの拡大によって、Bセグ市場は「レンタカー or 趣味車」という歪な構図になっている。最小限度の移動手段としてのニーズと、軽量、エンジンパワー、MTが楽しめるニーズの両極端をターゲットにする。さらに記号的価値を求めるユーザー向けに「GRヤリス」「スイフトスポーツ」をわかりやすく設定する。それでいてベース車は採算ギリギリで、トヨタのダンピング攻撃に耐える必要がある。ホンダや日産の規模であっても「やってられん!!」が正直なところだろう。
最近のマツダは「つまらない」車しか造らない。SUVだらけで何が「走る歓び」なのか?
SUVとコンパクトハッチ、セダンでは明確にドライバビリティが異なる。SUVは高重心+重量増でコーナリングは最悪(CX-60を3カ月で手放した)。
マツダ6が消え、マツダ2も無くなり、マツダ3すらフルモデルチェンジをする気配は無い。ロードスターしか残らない。
おっしゃることは同感なんですけど、VWゴルフ、プジョー308、メガーヌ、カローラ、シビックなども次期モデルの開発が停滞している中で、MAZDA3だけキープコンセプトで開発が続いていたら、さすがに危機感が無さ過ぎると思います。第8世代の登場は、2027年に第7世代のBEVが投入された後になることは確定ですが、そこまではMAZDA3の販売は続くはずなので、世界のメーカーの中では「ICEのロードカー」をかなり頑張っている方だと思います。