自動車業界が見つけた最適解
日本市場でも欧州市場でも全長が4100〜4300mm程度のコンパクトSUV市場が盛り上がっているようだ。ホンダWR-Vやスズキ・フロンクスがインド生産で日本に導入され街中で見かけることが多い。日産キックス、MAZDA・CX-3もタイ生産に切り替わったが、すでに次期モデルが登場していたり公式に開発が宣言されていたりで、今後も定番モデルとして日本市場でも残りそうだ。
輸入ブランドにも波及していて、アルファロメオのジュニアもイタリア生産ではない(ポーランド製)にも関わらず、日本市場で販売が非常に好調だという。他にもステランティスに属するプジョー(2008)、シトロエン(C3)、フィアット(600)が、各ブランドの屋台骨になっている。ルノーもキャプチャーの作り込みと価格設定にやる気を感じる。VWでもT-Crossが輸入車で第3位(2025年)となり、ゴルフと並ぶ看板車種となった。
成熟市場のカーライフ
20年くらい前には、ミニバン、エコカーを買うなら日本車で、セダン、スポーツカーを買うならドイツ車といった分断があったように思う。大人のクルマ好きが乗るならとりあえずドイツ車という暗黙の了解があった。これが10年くらい前には状況が変わり、SUV買うなら日本車、911とゲレンデだけがドイツ車となり、さらに現在ではスポーツカー買うなら日本車、コンパクトSUV買うならドイツ車へと目まぐるしく時代は変化していく。
自動車メーカーが巨大資本化し、10年も経過すれば売れるジャンルでユーザーの負担を考えない高利益率志向のモデルが次々と登場してしまい、当たり前のようにそのジャンルのブームが崩壊し、その都度に多くのユーザーを失っていく流れになっている(クルマ離れ)。結果的にユーザーがシビアにクルマを選ぶようになり、付加価値が高いクルマに手頃な新車価格を付けているGR86、GRヤリス、ロードスター、スイフトスポーツ、ジムニー、コペンが日本メーカーのシンボル(良心)になっている。