ドイツメーカーの立ち位置
メルセデスやBMWの日本代理店は、近年では1000万円超のモデルの販売に力を入れている。Sクラス、7&8シリーズと、最上級SUV、そしてAMG、Mシリーズ、アルピナこそが、日本メーカー相手にこれらのブランドの実力を十分に発揮できるモデルだと考えているようだ。30年前は人気があった3シリーズやCクラスは、今ではびっくりするくらいに売る気がない。1000万円以下の価格帯では戦意喪失している。カーメディアやヤフコメのボランティアライターの多くが主張するように、日本メーカーが凡庸なモデルばかりを作っているとしたら、実勢新車価格が300万円を下回るメルセデスやBMWのボトムモデルはもっと売れていいと思うが・・・。
全部欲しいかも
当事者たちは否定するかもしれないが、30年以上続いてきた「日本車」一括りな考え方が障害となり、現行で販売されている日本車の価値が見えにくくなっていると思う。ドイツ車をはね返す日本市場の原動力は、決して国内ユーザーのクルマへの無関心&無知ではない。あまりすごいと思わないかもしれないが日本メーカーが競うように発売した、e-POWER、スカイアクティブX、スカイアクティブD、e:HEV、ダイナミックフォース、そして今年発表されたのが「2.4L自然吸気&ショートストローク」の新世代ボクサーエンジンなどが、300万円前後のクルマに付いてくる。これだけのユニットのバリエーションあれば、「欲しいクルマが無い」なんてことは考えられない(よほどの貴族趣味なら別だけど・・・)。