至言レビュー
Cセグ好きの間では異論反論があるだろうけども、このライターの指摘が的を得ていた証拠として、アクセラで使われていたプラットフォームは、トヨタの格好の研究材料となり、Cセグが後退気味な中で世界的な大ヒットを遂げているTNGAバージョン・カローラの下地になっている。この著名ライターのレビューをトヨタの開発者がよく読んでいたのだろうか!?プロの開発者をも納得させるほどの筆致だったのかもしれない。そして先代ゴルフは実によく売れた。この件に関して小沢コージさんは「俺が指揮して日本COTYを獲らせたたから!!」と豪語しているけども、やはり福野さんの「神」レビューの影響力が大きかったんじゃないかと思う。
Cセグユーザーのあるべき姿
失礼ながら、小沢コージさんのこれまでのレビューには、ドイツ車と日本車をそれぞれに別の角度で吟味して個性的に評価するようなレビューをほとんど見たことはない。その一方で福野さんはゴルフとアクセラをほぼ同じ熱量で語り尽くしてくれている。日本のCセグユーザーは、小沢さんのようなマインド(狭い視野)でクルマを選んでいる人が多いかもしれない。ゴルフユーザーは日本車を、アクセラユーザーはドイツ車を下に見ることで納得しちゃう部分はあるだろう。それでも成熟されたクルマ文化を期待するならば福野さんのような視野を持ってもらいたい。せっかくメーカーの個性が出せる「余地」がかなり残されているCセグを選ぶのであれば、その設計の奥深さを存分に理解すべきだと思う。実際に誰が乗ってもわかるくらいにカローラは進化を果たした。これがCセグが持つポテンシャル「余地」を如実に表している。21世紀にもなってこんなにも劇的に乗り味が変わるものか!?