BMWの誤算
BMWはいち早く直6(B58)、直4(B48)、直3(B38)のモジュラー化を実現した。直4は2Lでターボのみで運用する。当初は3シリーズなど主力モデルで180ps版と250ps版の両方を日本でも北米でも展開していた。しかし北米市場では多くのメインストリームブランドが2.5L自然吸気を使い180ps前後を発揮するようになり、ターボでフィールが悪化する直4ターボは競争に敗れ180ps版は北米市場からフェードアウトした。一方で最新の4シリーズでは、日本市場で逆に250ps版が高性能版を売るためか戦略的に省かれている。BMWが手がけるGRスープラでも直6以外は見向きもされない悲しい現状だ。
どうにもならん・・・
北米3シリーズのベースモデルに使われる250ps版直4ターボも、大型化で1700kg級の車重を、2Lしかない排気量をツインスクロールターボで過給するため、出足のターボがかからない部分で相当な高負荷となり、ややかったるい挙動になる。メルセデスやアウディはその弱点を48V電動アシストで軽減してはいるが、2Lの排気量のままでは北米市場で、アドバンテージを得るのは難しい。日本市場でもBMW、アウディ、メルセデスの2L直4ターボの評判はよろしくない。