スポーツカーのレビューがクソな理由
スポーツカーを語るレビューでは、サーキットで限界走行を嗜む人々の意見が絶対的に正義だという、しょうもなく閉鎖的な風潮がある。元レーシングドライバーであっても、クルマの乗り味を言語化する能力が欠落していたら全く意味はない。そういった肩書きの人の素晴らしいレビューを読んだこともないし、実際のところ全く論理的ではないレビューであることが多い。
ある人は、「スポーツカーは基本的に運転しやすい」と主張するが、別の人は「スポーツカーは道具なので操るには技術が必要だ」と言う。この2つが矛盾しないという理屈もわかるけども、もしそうならば、1つのレビューでこの2つの主張が並び立つことを説明する必要があるのではないか!?元レーシングドライバーが全く中身のないレビューを書き続けているが、結局のところレビューではなく実車を見て乗る方がその魅力に近づけるのは言うまでもない。
限界突破
プロの自動車ジャーナリストもスポーツカーのレビューは極力避けているようだ。10年ほど前からだろうか、スポーツカーの実体は、現実の乗用車の範疇を大きく逸脱し始めている。フェラーリ、ランボルギーニ、アストンマーティン、ポルシェなどが800psくらいをターゲットに新型モデルを開発しているが、これはもはや乗用車と言って良いのだろうか!?
ちょっと考えればわかることだけど、800psを発揮するマシンを、日本の低速域の公道で過走行気味に使っていたら、すぐにミッションやエンジンの調子が悪くなるだろう。理論上は出力容量とトルク容量をクリアしているだろうけど、ミッション、ディファレンシャル、ブレーキにかかる負担は素人でもヤバいことになってると想像できる。いくら質実剛健なドイツの高級ブランドでも限度ってのがあるだろ・・・。