MAZDAではありえない乗り味
月に1度くらいは実家に様子を見にいくが、東京都西部ではルーミーをあちこちで見かける。現行のカローラツーリングや軽自動車も目立つ。一度実家の代車でルーミーに乗ってみたが、ドライブフィールを楽しむ余地は皆無ではあるが、低価格に抑えたスライドドアのピープルムーバーという割り切り設計の商品力が高いことくらいはMAZDA好きにもわかる。
MAZDAに対してトヨタを見習え!!みたいなアドバイスを平気でコメント欄に書き込む人がいるけど、アクセルレスポンス最悪で、ステアリングフィールは軽過ぎて手応えが全くない。ここまで極端な設計はMAZDAではあり得ない。10年くらい前までMAZDAにもスライドドア車があったがMPVもプレマシーも、アテンザやアクセラと同等の走りの質感を持っていた。あらゆるボデータイプでスポーティな走りを宿らせるスピリッツこそがMAZDAだ。
MAZDAの異端児
RX7やロードスターで「ピュアスポーツ」の称号を独占してきたMAZDAを追いかけて、S2000、Z3、Z4、ボクスター、SLKなどが他社で企画されたが、藤原清志元副社長はこれらのモデルを「亜種」と切り捨てた。上場企業の役員がコンプラを投げ出しての放言も善悪はさておき、藤原時代のMAZDAjは「概ね」理想を守ってきた。MAZDAの歩みを俯瞰すればCX-60の設計も十分に納得できる。
しかしフォードから独立したMAZDAが、大きな転換点を迎えているのは事実で、幾つかのモデルがMAZDAの伝統を無視して開発された。最初は3代目アテンザ(MAZDA6)で、デザインこそ話題になったが、年次改良の度に価格が上昇しておきながら、走りの個性は薄くなっていったので、ユーザーから支持を失った。2つ目はMX-30で独特のボデー形状は興味深いが、走りがMAZDAの本流から遠いソフトな乗り味で候補から外れてしまう。