MAZDAが世界の頂点へ
NCロードスターがRX7に変わってMAZDAの「メートル原器」となった第五世代(2002〜)から、MAZDA車はブランド全体が世界の頂点と言えるクオリティまで駆け上がった。NC、NDの2世代のロードスターが、第五世代から現在の第七世代まで1台の失敗作もない完璧な仕事に貢献した。初代NSXやGR86のような「妥協」を許さないことに、このクルマの最大の価値があった。クルマ自身の商品力は決して高くはないが、ブランド全体をオーガナイズする「マスターピース」を市販車として販売ことに大きな意味があった。
カーメディアのライターやクルマ好きの大半を占めるオッサンにとっては、ロードスターに対しては肯定的な意見と否定的な意見の両方があるだろう。若い女性のインフルエンサーが愛用していて、女性向けの印象が強まっている。1989年の初代NA以降ロードスターの主力ユーザーはアメリカの主婦層だというデータもある。SNSなど見ない「知らぬが仏」のオッサンユーザーにとっては余計な情報だ。
想定外のユーザー
先日も新青梅街道を実家へと向かっていたが、前方にソウルレッドのNDロードスターがいた。夕方の混雑した時間帯だったので、迷惑というほどではないが、信号でのゼロ加速でMT操作がやたらとモタモタしていた。乗っていたのは若い女性2人組で芸能人のようなルックスだった。動画を撮影していたかもしれない。下手にクラクションなど鳴らして煽りをすれば、ネットで公開処刑されるのだろう。
MAZDAが全てを捨てて「妥協なき」究極のスポーツカーとして完成させたNDロードスターだけど、ハッキリとわかるくらいにMTでモタモタ走る若い女性にとっては、小型で取り回しがよく、SNS映えする化石のようなレトロな設計は、手頃な購入価格と維持費を考えると最高にバリューのあるクルマなのだろう。