理想のボデーバランスか!?
スバル車は共通シャシーを使うので、レヴォーグ、フォレスター、クロストレック、インプレッサのホイールベースは全て2670mmとなる。WRXとBRZは2675mmで僅かに広がっているが、グランドツアラーのWRXと、ピュアスポーツのBRZが同じなのは意外だ。この中でクロストレックは全長が短く、前後のオーバーハングが切り詰めてある。さらにSUVゆえにインプレッサより一回り大きい18インチホイールが装備されている。
レヴォーグやフォレスターはAWD専用車で、共通で使われる2670mmはスバルが考えるAWD駆動の黄金比なのだろう。そのシャシーを使い、さらに旋回時に悪影響なオーバーハングを短くし、18インチホイールが装備され、モータートルクが使えるS:HEV搭載車の中で最もパワーウエイトレシオに優れていることから、クロストレックS:HEVは、現行のスバル車においても最高レベルの運動性能が備わっていても全然おかしくない。
ドイツ車みたいだ
クロストレックS:HEVが目の前で見せた、ポルシェやBMWのあらゆるモデルを超越する「カニ走り」(ドリフトの意味ではない)は錯覚でも何でもないと勝手に結論している。高速道路でもない一般道で60km/h程度という条件でのみ可能な動きかもしれない。高性能なドイツ車のように最高速度300km/hなんてとても出せないわけだが、新車価格で1000万円を軽く超えるBMW・M2やポルシェ911の実用領域での運動性能にスバルがイチャモンを突きつけたわけだ。
一般道での速度域でこれほどの違いを生み出す走りは印象深い。ドライバーの技量に関わらず、最高のパフォーマンスを発揮できるスポーツカーといえば日産のR35GT-Rで、デビューの2007年当時には「女性でも300km/h出せる」とかコンプラユルユルの何もない時代のコピーでその実用的な価値を説明していた。日産はすでに2007年にドイツのハイエンドモデルを徹底的に挑発していたが、クロストレックS:HEVもドイツメーカーを超えた存在と言えるかもしれない。
