メーカーと風土
MAZDAユーザーにとっては「カニ走り」なんて正直言ってどうでもいい。雨が少ない広島でオープンカーを作るメーカーにそんな性能は求めていない。一方でスバルの本拠地である群馬はたくさんの高速道路と高規格道路が張り巡らされた自民党の牙城だ。北関東道、関越道、環状8号で群馬と東京都三鷹市の拠点はつながるが、ルートのほとんどは片側2車線の高速道路やバイパスで、それなりに交通量も多く「カニ走り」性能が役立つルートだと言える。
北関東の高速道路は、ドイツのアウトバーンのように軽快に走ることができるが、そんな風土が作り上げたスバルの「カニ走り」マシンだと考えると、クルマ好きの琴線に響くロマンがある。「CVT車を買うことはない!!」で話が終わっていたスバルと、「トヨタのHEVはカーシェアで十分」と思っていたTHSの技術の組み合わせで、これほどに興味深いクルマが生まれてくるとは思わなかった。
HEVでスバルは無双する!?
シャシーやユニットはフォレスターと同じのスモールSUVは、他の日本メーカーには存在しない。同サイズのカローラクロス、ヴェゼル、CX-30、キックスと比べても、ワンランク上の設計だ。来年以降にCX-30にフルHEVモデルが投入されて、それがクロストレックを上回るパワーウエイトレシオだったとしても、横置きエンジンで、スバルの設計より重心が高く、同じような「カニ走り」は難しいだろう。
夏はFRやFFを、冬はAWDをメインで使い分けるエンスーにとっては、欧州ブランドやピュアスポーツカーを夏モデルに選び、冬モデルは厳しい気候に強い日本メーカーを選びたくなる。冬に乗るクルマという意識が強ければ、スバルのシンメトリカルAWD & Xモードは現状で最有力候補になるだろう。夏はMAZDA、冬はスバルのカーライフは満足度が高そうだ。