トヨタの欠陥
アメリカやカナダに生産拠点を複数構えるトヨタは「マルチパスウェイ」戦略を掲げているが、クルマ好きの本音は「HEVとBEVなんてどっちもいらねー・・・」でしかない。トヨタはクルマ好きはGRブランドを買えばいいという方針なのだろうけど、クルマに素性を求める傾向が強いアメリカのユーザーは、明確にクラウンよりCX-90を選んだ。4万ドル以上も払って配送トラック用のユニットなんて買おうとは思わない。
世界中の都市部でタクシーや配送バンなどの商用車がBEVやHEVに置き換わっていて、日本郵便やヤマト運輸のBEVをよく見かけるようになった。BEVもHEVも渋滞地域でCO2排出を減らす効果が高いが、そもそもクルマ好きは渋滞する時間帯や地域を避けてドライブを楽しむわけで、「マルチパスウェイ」戦略はまるで刺さらない。欧州では日中の渋滞する時間にプライベートカーが都市部に流入するのを制限する施作も行われるほどで、本来ならば乗り入れを控えるのが賢明である。
評論家のミスリード
短距離用のBEVと、長距離用のマイルドハイブリッドを用意するBMWの方が「マルチパスウェイ」として理にかなっている。池田直渡さんなどのライターがトヨタをやたらと持ち上げるが、メーカーの事情を肯定することに終始するだけで、クルマ好きの気持ちなどまるでわかっていない。YouTubeで活躍する五味康隆さん、小沢コージさん、島下泰久さんはハイエンドな欧州ブランド車に乗ってきたプライドが見え隠れしていて、トヨタやMAZDAは買うことはないせいか、この両者の真逆の方針がまるでレビューできていない。
トヨタは堂々と「MAZDAをパクる」宣言をしている(おかしいだろ!!)。日本市場でトヨタを支えるハリアーと、レクサスを支えるNXは、露骨なまでに先代CX-5を意識して登場した。現行プリウスや次期カローラがスペシャルティカーのデザインになったのも、MAZDA3ファストバックの鮮烈なデザインがCセグの常識を変えてしまったからだ。デザインだけで取り込めるライトユーザーも少なくないだろうが、中身はHEVかCVTで長距離ドライブには向かない仕様だ。