ホンダe:HEVを超えるか!?
ホンダやスバルと違って、MAZDAのHEVにはトルコンATが採用されるようだ。タクシーや配送用の商用車向けユニットだったフルHEVが、MAZDAの手によって燃費性能を発揮する長距離ツアラー向けユニットへと変貌するだろうか。それとも絵に描いた餅で中途半端に終わるのか。すでにルノーが1.6L4気筒ガソリン自然吸気を使うE-TECHを発売しているが、1.5Lのe:HEVやTHS、1.8LのTHSと同等のスペックであり、北米では販売されない小型モデル向けのユニットでしかない。
現状では長距離で使えるフルHEVのトップランナーはホンダの2.0L版e:HEVで意見が一致している。長距離ツアラーが主体のメルセデス、BMW、ポルシェ(アウディ)もディーゼルに変わるユニットとしてフルHEVの研究をしていただろうが、現状では納得のユニットは作れていない。ロータリーエンジンを実用化し、最高のディーゼルエンジンまで完成させてしまったMAZDAだから、いきなり最強の長距離向けフルHEVを完成させてきても驚かないが、ホンダやスバルを完全に出し抜くブレイクスルーが、そう簡単にできるだろうか。半信半疑なところだ。
スバルとMAZDAの選択
THSを徹底的に改良してオリジナルな乗り味へと昇華させたスバルと、THSを使わないHEVにこだわったMAZDAは、どちらの開発思想が正しかったのかの面子だけでなく、その完成度で決定的な差をつけられたら北米市場での主力モデルの販売が失われる可能性が高い。ホンダe:HEVに負けているスバルとしては、MAZDAにフルHEVで負けてしまうと、RAV4と同等の価格まで値引きして北米市場を維持しないと、北米に8割を依存する四輪車事業の継続が厳しくなりそうだ。
長らくスバルの最量販モデルはフォレスターだったが、2024年にクロストレックがフォレスターを抜き北米市場での最量販モデルとなっている(どちらも北米で18万台前後)。ホンダでも低価格なHR-V(ZR-V)に人気が集まり15万台まで上昇している。一方でカローラクロスとCX-30は10万台を下回る水準にとどまっている。フォレスターと同クラスではCR-Vが40万台、RAV4が47万台、CX-5とCX-50の合算で25万台に達していて、MAZDA勢は2025年にCX-50へのTHS導入でフォレスターだけでなく日産ローグ(エクストレイル・22万台で減少傾向)も一気に抜き去っている。
