CX-70以外は売れて当然
CX-70の導入は北米市場を混乱させた。CX-70とMX-5ミアタ(ロードスター)の2台は、北米市場におけるMAZDAの個性だ。この2台以外のモデルは北米で成功しているスバルやホンダと横並びの価格になっている。MAZDA3がインプレッサ、シビックと同じ2万5千ドル、CX-30がクロストレック、ZR-Vと同じ2万6千ドル、CX-5、CX-50がフォレスター、CR-Vと同じ3万ドル(HEVは3万5千ドル)、CX-90がアセント、パイロットと同じ4万ドルとなっている。
MAZDA、スバル、ホンダによる北米カルテルに対して、トヨタが誇る世界最量販モデルRAV4は昨年にFMCした新型で大きくシェアを失うことのないように、HEVで3万2千ドルのダンピング価格を設定している。初代プリウス以来、トヨタが守りに入る時はいつもこの戦略を採る。前述したがクラウンクロスオーバーとクラウンエステートを4万ドルで販売したところ、同価格帯のCX-90に完敗したことで、HEVの売り方がより保守的になったかもしれない。
トヨタが激怒する話
日本のカーメディアでは御法度な内容であるが、トヨタ、スバル、ホンダのHEVを、乗り味で比較すると、ホンダe:HEV>スバルTHS>トヨタTHSという不可逆な序列が確立している。クルマ好きが非クルマ好きのためのHEVをジャッジすることへの後めたさはあるけども、クルマ好きのためのHEVを研究してきたホンダと、これまで拒否してきたTHSで納得の乗り味が作れたスバルの努力に敬意を示すとともに、いよいよ登場するMAZDAのHEVがこの序列のどこに位置するのかは興味深い。
自然吸気ガソリンとトルコンATこそが至高の乗り味を生み出してきたMAZDAだが、国土交通省の燃費基準を突破するために2027年以降はHEV主体のラインナップを余儀なくされる。MAZDAのHEVなんて絶対に無理!!と傷心のあまりクルマ引退を決断する人すら出てきそうだ。CX-5以外にもHEV導入が予想されるCX-30、CX-60、CX-80が、長距離ツアラーから街乗りSUVへ性格が変わる。