マルチパスウェイ
新型CX-5の北米価格は29900ドルからに設定された。ざっくり450万円くらいで、輸送費用と関税を考えると妥当な金額なのだろう。ちなみにアラバマ工場で生産されるCX-50もスタート価格は同じだ。フラッグシップのCX-90が39900ドルからで、なぜかCX-70の方が高価格で42750ドルからとなっている。どちらも日本市場とは違い直6ガソリンターボなので、ディーゼルよりもコストがかかっていないと思われるので、600万円スタートの北米向けはかなりの利益率が設定されているようだ。
2027年からのフルHEV本格導入で、CX-5、CX-50だけでなく、CX-30、CX-60、CX-70、CX-80、CX-90にもスカイアクティブZの4気筒または6気筒が順次導入されることが予想されている。MAZDAもスカイZの4気筒、6気筒をフルHEVで用意していると公式発表している。北米市場が絶好調な上に、新型CX-5の受注が日本で1万台、欧州で2万台となっているが、この状況をそのまま引っ張らずに、より商品力が高いモデルをすぐに導入していく強気な姿勢は、今後どのような結果を招くだろうか。
アメリカの消費マインドは崩壊した!?
ホンダやレクサスが北米を目指したと思われる高級BEVの開発を断念した。高騰する家賃の負担に苦しむ都市部の住人にとっては生活必需品でもない自動車の購入・維持の費用は最優先でカットされる。インフレが生活を圧迫しつつある北米、日本、欧州、豪州、中国で自動車の販売は下火になっている。ポルシェもBMWでは低価格帯モデルを省略して、富裕層やサーキットユーザーをターゲットにしたモデルに開発資源を集中させている。
現状ではサーキット向けハイエンドモデルを作っていないMAZDAは、北米においてはCX-90、CX-70の新車効果は薄れつつあり、3万ドル以下の手頃な価格設定のMAZDA3、CX-30、CX-5、CX-50の販売が、2026年になってから顕著に伸びている。BMW・X3より8000ドルほど安く設定したCX-70は、BMWやアウディにとっては厄介な存在だったが、プレミアムブランドから吸収する需要はひと段落した。